福祉のひろば 2025年11月号商品コード:hiroba-202511
特集 尊厳ある地域での暮らしを守るために
~第30回社会福祉研究交流集会in能登~
2024年1月1日に発生した能登半島地震から、丸2年が経とうとしています。
災害が多発する日本において、社会福祉は災害時に、そして復興時にどのような役割を担うのか。道路や住まいなどのハード面の復旧だけでなく、一人ひとりの生活の再建の積み重ねなくして復興はありません。
今年5月に成立した改正災害救助法に、はじめて「福祉サービスの提供」が位置づけられたことは、これまでの経験と実践、運動が法律につながった第一歩です。この改正に尽力された阿部知幸さん(認定NPO法人フードバンク岩手副理事長)は、次は福祉の法律に「災害時の対応」を明記させることが必要だと話されました。
生活の再建にとって社会福祉は不可欠です。そして、災害時にその役割をきちんと発揮できるためには、平時から社会福祉がどれだけ地域に根づき、活動できているかが問われます。平時と災害時の社会保障・社会福祉の役割をつなげて考えながら、災害時における福祉の役割を、制度面、財政面、実践面でかたちにしていくことが求められています。
第30回社会福祉研究交流集会を能登で開催し、現地の方、全国の研究者や福祉現場の職員が一同に介して学び合えたことで、あらたなつながりが生まれ、ネットワークができました。こうした一つひとつのつながりが社会福祉の前進につながっていくことを、みなさんと共有したいと思います。
【ひろばトーク】
平和と笑いをつなぐ落語 桂 福点
●特集● 尊厳ある地域での暮らしを守るために
~第30回社会福祉研究交流集会in能登~
〈記念講演〉尊厳ある暮らしをささえるために
医師として、家族として、住民として語る複合災害 小浦 友行
〈シンポジウム〉災害時における福祉の役割を見つめて
滝井元之さん/河元寛泰さん/阿部知幸さん/丹波史紀さん
〈2日目〉視察~輪島・穴水方面へ~
●トピックス●
「今日より明日はよくなる」のか?!
石倉理事長にきく「骨太方針2025」のポイント〈前編〉
真田是先生の思想と実践 丹波 史紀
大阪市による避難者追い出しを許さないⅢ 朴 仁淑
●連載●
阪神・淡路大震災発生から30年 第8回
災害時における保育所の役割に向き合って〈前編〉 増田 百代
なかまと職員と家族と、ともに築く暮らしの場
自立・自律のタイミングと親の思い 糸瀬 洋子
続・ヘルパー歳時記 最期までピアノと一緒に②
WORK WORK──わくワク──
地域の伝統を活かして、利用者がやりがいを見つける場に
ひだまりの家
JОB&ACTION 全国福祉保育労働組合(56)
福祉保育労第41回定期全国大会を開催
私の履歴書 社会福祉経営全国会議(56)
社会福祉を仕事にできたことは幸せです! 瀧 昭一
阿修羅がゆく わたしが好きな釜ヶ崎(76) 水野阿修羅
育つ風景 保育園のICT化 清水 玲子
映画案内 『ぼくのお日さま』 吉村 英夫
現代の貧困を訪ねて 生田 武志
台湾の野宿者支援団体「芒草心」を訪ねる(その1)
似らすとれーしょん道場 似顔絵まんがアート
炎のストレート優勝監督じゃ! ラッキー植松
ホームレスから日本を見れば ありむら潜
花咲け! 男やもめ 川口モトコ
みんなのポスト/福祉の動き/今月の本棚
●グラビア● 能登のみなさんとつながって