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総合社会福祉研究
総合社会福祉研究所 > 総合社会福祉研究 > 総合社会福祉研究第30号 |
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特集 社会保障・社会福祉と連帯・共同
2007年3月発行 定価2,000円・会員価格1,800円(送料310円)
座談会「社会保障・社会福祉と連帯・共同」 塩見洋介・小林直行・寺田玲・河合克義・藤松素子(司会)
地方からの発信、「新たなセーフティネットの提案―『保護する制度』から『再チャレンジする人に手を差し伸べる制度へ』―」を生活保護現場から考える 戸田典樹
社会福祉専門職教育における「原爆被害」継承の可能性〜被爆者の生活史把握を重視した教育実践の分析を通して〜 黒岩晴子 児童養護施設入所に至る親の労働・生活問題〜東海地区3施設の調査から〜 堀場純矢・伊藤龍仁 |
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総合社会福祉研究第30号のご案内
総合社会福祉研究第30号は、「社会保障・社会福祉と連帯・共同」が特集テーマです。
これまで28,29号の2号にわたり、今日の国民の生活悪化と権利剥奪の原因を社会保障・社会福祉と暮らしに関わる様々な関連施策の機能不全に求め、その問題構造を明らかにし、「格差社会」「生存権保障」をキーワードとして政策的課題をトータルに提示してきました。それを受けての本特集の目的は、今日の深刻な事態を連帯・共同でいかに押し返していくのか、その手がかりを探ることです。
特集は論文と特集テーマでの座談会で構成されています。
座談会では、「高齢」「障害」「社協」の3領域から、それぞれの立場で実践されていることをご報告いただき、特集テーマについて討論しました。
まず大阪障連協の塩見洋介さんから障害者自立支援法をめぐる当事者、家族、事業者の共同の運動から何を学び、そして今後どのような展望や課題があるのかをお話しいただきました。塩見さんは障害者自立支援法が本格稼働し法の欠陥がもろに矛盾となって現れる来年度以降に、これまでの共同をさらに広げていくことが出来るかどうかが課題だと述べています。
また京都ケアマネット事務局長の小林直行さんから、介護保険2006年改訂後のケアマネジャーが抱える問題をお話しいただきました。小林さんは介護保険見直しで、サービス利用制限により身体に支障を来す高齢者が増えてきているにもかかわらず大きな社会問題になっていないのは、ケアマネジャーが数々の利用制限の調整役を担うなど制度改定の緩衝剤的役割を果たしていることにあると指摘。高齢者の生活を構造的・科学的に捉え、制度との矛盾を発信するケアマネジャーの本来あるべき役割を強調しています。
京都市社協の寺田玲さんは、国・自治体の福祉政策が後退していく中で、代わりに住民相互の助け合いに過度の期待がかけられ、安易に地域住民に課題が押し付けられてきている。たしかに個別対応それ自体を進めることは大切だが、福祉問題を社会化させる活動とセットで進めることが重要だと指摘。とりわけ重篤な生活課題を抱える人々の暮らしの実態や特性を理解・共有できるよう学習活動や地域活動を進めていくことが大切だとしています。
座談会の「まとめ」を行った河合編集委員は、国が福祉の私事化を進め、応益負担やホテルコスト負担などを利用者に課そうとしている今、それを跳ね返し、いかに社会化させることができるかが重要である。そのためには住民の側から福祉問題の質と量を測定し直すことと、専門職も問題の質量に照らして仕事の枠を越えて地域を見渡し考えていくその能力を高めることが求められているとまとめています。
特集論文については、杉山論文「今日の社会連帯概念の批判的検討−構造改革路線のもとでの自助自立・連帯概念を中心にして−」は政府が福祉切り捨ての枕詞のように使う戦後の「自助・連帯」論を批判しています。また社会連帯(論)の歴史的経緯について詳しく触れ、なぜ日本では生存権論がしっかり定着しなかったのかについても社会連帯論の不充分さとその遅れに原因を求めて詳しく分析しています。
その他、東京在住フランス人のイレーヌさんには「連帯」という言葉が一般国民に広く浸透するフランスで実際どのように使われているのかを書いていただきました。またNPOの取り組みについては、制度の狭間にいる子どもや家庭を支えるために、相談活動・事業を展開してきたが、制度改革のもとで地域の要求に応えようとも応えきれず今後の方向性を模索する柳川論文。協同組合が福祉事業に取り組むことへの意義と期待を整理し、協同組合らしい福祉事業とは何かについてイタリアの取り組みを紹介して検討する鈴木論文など盛りだくさんの内容になっています。
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