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【特集】「福祉職場の解体新書～おもしろさを『科学』する」
　　　　　　　第19回社会福祉研究交流集会in東海

　特集は、8月31日・9月1日に愛知大学で開催された「第19回社会福祉研究交流集会」の概要です。
　毎年この集会への参加を楽しみにしておられる方も多く、参加された方の感想を交えてご紹介します。

　「社会保障制度改革国民会議報告書」が打ち出した「日本の社会保障」の近未来像(といえるものかどうか)さえ、アベノミクスの消費税増税が社会保障財源ではなく、大企業優遇の対策に大きく変貌(それが元からのねらいだったのか)し、国民には飴は無く、鞭だけとなりました。低所得対策を言うなら、生活保護引き下げ・消費税増税こそ改めるべきです。

　今回の社会福祉研究交流集会は、この間の社会福祉のさまざまな制度政策の影響を受けている現場の社会福祉実践と国民生活への思いを語り合い、共感し、明日の社会福祉のありようを探るという〝場〟を果たしました。

　それは現場からの告発と同時に、現実に必要とされる社会福祉・実践のありようを問いかけることにもなりました。

　悩んでいるのは自分だけではない、考えていることや悩みは、社会福祉の〝そもそも〟を問いかけるメッセージです。

　貧者の懐から今と明日の生活をもぎとり、やっとつかんだ施設生活の場から断わりもなく追い出す。
　復興は終わったとブログに書いた官僚。オリンピックは社会福祉に何をもたらすのか。
　先の東京オリンピックでは「浮浪者を街から排除した」が、同じように社会的排除を繰り返すのか。
　被災地では、エレベーターを設置せずにすむ5階建ての災害復興住宅の建設。そこに何が見えてくるのか。
　――この集会での概括から一緒に考え合いましょう。

　　　　　　　　　　　　　　　　　(本誌編集主幹　黒田孝彦)

　
　社会福祉研究の「危機」の深化と社会福祉研究交流集会の役割
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　浜岡政好

　福祉職場の解体新書～おもしろさを『科学』する～　長友　薫輝

　〈第1分科会〉「困りごと」の真相をつかみ、社会的に解決していき
　　　　　　　　　たい　中野加奈子

　〈第2分科会〉人と人との関わりが、その先の人生の支えとなり、
　　　　　　　　　生きる力になる　結城　みほ

　〈第3分科会〉社会福祉実践の研究運動の重要性を実感　佐藤さと子
　
　〈第4分科会〉介護保険制度「改悪」へ立ち向かうために　内藤智子

　〈第5分科会〉「若手」で集まるってオモシロイ!　北垣智基

　実行委員として企画づくりに関わって　藤原佳子


●ひろばトーク●

　学童保育指導員は地域を支える社会福祉の重要な担い手　賀屋哲男

●トピックス●

　エ～ッ!　特別支援学校に「設置基準」がない!
　　　――子どもたちにオンリーワンの教育と支援を

　18回合宿研究会in釜山(韓国)のご案内

●連載●

　フォーラム　熱中症による死の背後にあるもの　河合克義

　連載　小川政亮　第二部　自伝(20)　金沢と暫しの別れ(下)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小川政亮

　相談室の窓から　手厚いケアのある居住の場を(4)　青木道忠

　わらじ医者　早川一光の「よろず診療所日誌」　早川一光

　育つ風景　きな粉マカロニ　清水玲子

　いっぽいっぽの挑戦(8)　公正な医療をすべての人に!　繁澤多美

　映画案内　『希望の国』 吉村英夫

　現代の貧困を訪ねて　イギリスのホームレス問題を訪ねる(1)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　生田武志

　なにわ銭湯見聞録(七)　ラッキー植松

　いただきます!　カリッともっちり　小豆とお餅の包み揚げ　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　高鷲保育園

　私の研究ノート 社会的不平等に抗する研究と実践を　横尾昌弘

　ホームレスから日本を見れば　ありむら潜

　花咲け!男やもめ　川口モトコ

　みんなのポスト　/今月の本棚　/福祉の動き

●グラビア●　釜ヶ崎のおっちゃんたちの背中
　　　　　　　　　──恒例のたそがれコンサート──