福祉のひろば Square of welfare

トップページ > 福祉のひろば > 福祉のひろば 2013年10月号

福祉のひろば 2013年10月号商品コード:hiroba-201310

販売価格(税込):550 円
ポイント: 0 Pt
数量 
かごに入れる 電子書籍版はこちら
 政府の生活保護制度の大幅な抑制や後退、その動きを補完し、時に先導するマスコミのバッシングは、生活保護制度を意図的に慈恵的制度に後退させ、利用者を「自立しない人」へと変質させ、今でも孤立しかけている利用者を社会の後景に追いやろうとしている。

 朝日訴訟をはじめ、多くの生存権裁判や個々の闘いを通して、私たちは貧困者の人としての生活を過ごす権利を求めてきた。
 
 しかし、貧困格差社会は、一歩下がりながらも懸命に生き続ける人々に、鉈を振りかざし、消費動向や物価是正という欺瞞で否応なく支給額を八月から引き下げた。

 下げられた金額はお米の購入額とほぼ同じ。ということは、主食を我慢せよということか?

 戦後、結核患者が「一日の栄養価を保障せよ!」と闘った。その中で一日の主食の量を引き上げさせた。今回の引き下げは、まさに命と健康を脅かす不当行為だ。

 だからこそ、全国で取り組まれている不服審査請求の運動は、当然であって、理がある。
 
 今回の特集は、絶対多数の生活保護利用者の生活の現実を、当事者自身がやっとの思いで要請に応じて遠慮しながらも登場し、実態の一部を、思いの一部を語ってくださった。

 私たちは、生活保護利用者自身が権利主張することを望みつつも、しかし現実には主張できる状態や環境に置かれていないことも知らなければならない。

 利用者それぞれに生活保護制度の利用にいたるまでの事情がある、思いがある、人生がある。

 そこに共感しながら伴走することが求められる。その伴走者も登場してくださった。そこには、憲法二五条を国民の権利とする深い愛情とそれを攻撃する人たちへの怒りがあふれている。

 社会福祉から社会を排除し、福祉を自助・共助の仕組みに変えようとする意図を見抜き、問題の社会化の視点を発揮しなければならない。

 そのためにも、個々の生きた現実に向き合い、伴走することの意味は大きい。

 今回の特集に際し、さまざまな協力を得て、利用者自身が登場し、語ってくださったことに感謝申し上げたい。(編集主幹)


【ひろばトーク】
『陽のあたる家~生活保護に支えられて』
連載にあたっての思い    さいき まこ

●特集● 
生活保護利用者はふつうに生きてはダメなのか?

知ってほしい! 私たちの生活と思いを──利用者からの発信

生活保護利用者の生活実態と福祉事務所職員の役割 寺内 克憲

生活保護費引き下げと利用者の怒り 松田美由紀

私の出会った子どもたち、そして「ホームレス」者 仙田 富久

かつてない生活保護大改悪にどう立ち向かうか 吉永  純


●トピックス●

保育の待遇改善は存続の死活問題─「いつまでも働き続けたい」─
                                 仲井さやか

“社会福祉の保育”に株式会社が事業参入? 黒田 孝彦


●連載●

フォーラム 夏のサハリン(樺太)を訪ねて 上坪  陽

連載 小川政亮 第二部 自伝(19) 金沢にて(中) 小川 政亮

相談室の窓から 手厚いケアのある居住の場を(3) 青木 道忠

わらじ医者 早川一光の「よろず診療所日誌」 早川 一光

育つ風景   清水 玲子
 「よく生きてここまでたどり着いてくれた」と思う子どもがいます

いっぽいっぽの挑戦(7)  「制度のはざま」を見つめて 繁澤 多美

映画案内 『無言歌』 吉村 英夫

現代の貧困を訪ねて  自衛隊と貧困  生田 武志

なにわ銭湯見聞録(六) ラッキー植松

いただきます! みんな大好き ローストチキン  なかよしすみれ保育園

ホームレスから日本を見れば   ありむら潜

花咲け!男やもめ 川口モトコ

みんなのポスト/今月の本棚/福祉の動き

●グラビア● 

生活保護利用者は普通に暮らし、生きてはダメなのか?

現在のかごの中

合計数量: 0
商品金額: 0円
かごの中を見る

ログイン


メールアドレスを記憶する

パスワードを忘れた方はこちら
新規会員登録
送料PR 定期購読 電子書籍案内
有限会社福祉のひろば

〒543-0055 大阪市天王寺区悲田院町8-12
国労南近畿会館3階 電話06-6779-4955