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福祉のひろば 2012年4月号商品コード:hiroba-201204

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福祉のひろば 2012年4月号

【特集】診療報酬・介護報酬の同時改定は現場にどう影響するか

野田政権が財界から「ぶれずに貫徹しろ」と言われた「社会保障・税一体改革」(案)。その先行として位置づけた、6年に一度巡ってくる診療報酬と介護報酬の同時改定。それは、社会保障制度改変へ舵を切る手段として位置づけられ、これまでも事業者を含め国民に大きな影響を与えてきました。 そのキーワードは「施設から在宅へ」「選択できる医療・介護」等でした。しかし現実には、在宅で受け皿がなくても病院から地域へ戻し(追い出し)、在院日数の縮小(入院期間を短縮)、外来回数の縮小(効率のよい医療という名目で複数科受診を抑制)や在宅誘導策等が目白押し。介護は、施設利用待機者を放置したまま、施設入所抑制と要介護度規制等で利用抑制・利用制限を持ち込み、事業者には利用時間の制限や拘束を行い、経済的手段を用いて、1兆2000億円の年間利用を抑制するとしています。その手段の柱が同時改定なのです。

社会保障の合算制度の導入は、医療・介護・保育等の利用状況を合算し、「あなたはこれだけ使っていますよ」という精神的な圧力をかけて、実質的な抑制へとつなげます。この手段は、事業者、利用者、そして自治体の分断装置と化していきます。事業者(職員)は、利用者の状況把握や説明等の時間が奪われ、記録や多くの書類作成を強要され、介護や医療からその人らしさや生活を支えることが奪われてきました。

利用者・国民は、改定による不満、困難さの多くを目の前の職員や事業者に持ち込みます。まさに分断の装置としての役割です。私たちは、利用者や地域の人々に、制度内容の変更だけでなく、その背景も伝えないと、分断装置としての同時改定のねらいや改善は広がりません。多くの事業者は、利用者に改定内容と変更計画を伝えることで精いっぱい。中には「余分な時間を使うな」と、説明をしない事業者さえあります。利用者・国民への説明や対応は、本来は事業者ではなく、保険者や国が行うべきです。私たちは、改定そのものを鵜呑みにせず、改定に伴う作業が事業者や利用者に覆いかぶさり、現場が混乱し労働強化となっている実態と国民への影響を明らかにし、その撤回と影響を減らす実践に利用者や国民と共同して取り組まなければなりません。


表紙の絵と写真
絵(ルイ・アームストロング)=神門やす子
写真=大阪・造幣局の桜の通り抜け(下野祇園)

【ひろばトーク】
「渋谷ブランニューデイズ」〜路上からの発信〜 遠藤 大輔

特集 診療報酬・介護報酬の同時改定は現場にどう影響するか

診療報酬改定と医療現場への影響 寺尾 正之
介護報酬改定と介護現場への影響 日下部 雅喜
診療報酬・介護報酬 同時改定の意味するもの 横山 壽一

サブ特集 新たに社会福祉で働くあなたへ

対談 丹波 史紀・井上 泰司
メッセージ 吉澤 孝行・古永 彩・森川 葉月・島田 由加里・中山 直和・山本 伸二

連載

フォーラム "ひとりぼっち"をなくすには 上坪 陽

ひとつのこと─社会福祉労働と私たちの実践
音楽発表会の取り組みで得たもの 豊里学園

連載 小川政亮 第二部 自伝(1) 大阪での少年時代 小川 政亮

相談室の窓から 「縛り」からの解放 青木 道忠

わらじ医者 早川一光の「よろず診療所日誌」
不思議、ふしぎ、人間のつくり(その4) 早川 一光

よりあって おりあって─宅老所よりあい物語─ 実さんから始まる 下村 恵美子

育つ風景 「本当は大好き!」にたどり着くまで 清水 玲子

新連載 穂波のアメリカ子育て事情 ハーバードで貧乏留学生活 吉田 穂波

映画案内 『再生の朝に』 吉村 英夫

現代の貧困を訪ねて 貧困のために参政権が剥奪される 生田 武志

地球へ途中下車 自然が破壊されたとき、文明は…… 根津 眞澄

私の研究ノート 特養ホーム待機者にもなれない要介護高齢者 村瀬 博

ホームレスから日本を見れば ありむら潜

地域から現場から 生活保護利用者のためのおしゃべりの会 伊東 弘嗣

花咲け!男やもめ 川口モトコ


今月の本棚/みんなのポスト/しりとりであそぼう!&憲法クイズ/福祉の動き


グラビア 遠くて近かったまち─LISBOA─

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